共謀罪(テロ等準備罪)法案が、衆議院で架橋に入っている、かのような雰囲気が漂っている。しかし、議論はまったく尽くされていない。
【看板の意図的掛け替え】
そもそも、共謀罪は過去も三回廃案になった圧倒的な「筋悪法案」である。しかし、今回、政府は「テロ等準備罪」と看板を掛け替えてきた。しかし、この法案はテロ対策ではない。そもそも政府がこの法案の必要性の前提とするTOC条約は、2000年、つまり2001年9・11テロが発生し、アルカイダ等いわゆる「テロの脅威」を世界が認識する前の段階である。これはマネーロンダリング対策等の経済事犯を中心とする条約である。